サンシャイン水族館で暮らすコツメカワウソのマハロ・ラジャ夫婦の間に5月に誕生した3頭の赤ちゃんの名前が9月16日に決定いたしました。
以下、プレスリリース引用
サンシャイン水族館(東京・池袋)は、5月に誕生したコツメカワウソの赤ちゃん3兄弟の愛称決定会を9月16日(月・祝)に実施しました。
今回は当館初の試みとして、“生き物に愛称を選んでもらう”こととし、2,665票の一般投票によって絞り込まれた3つの愛称候補の中からカワウソがおみくじを引いて選んだ「ここ・なっつ・みるく」が3兄弟の愛称に決定しました。水族館スタッフから集められた愛称候補50件から飼育スタッフが6件選出し、さらに一般投票によって3件に絞られた愛称からカワウソが最終的に選ぶことで、水族館のスタッフとお客様、そしてカワウソの想いがつながった、特別な愛称が誕生しました。
愛称決定会の中では、現在開催中の「サンシャイン水族館SDGs Week」の一環として、当日来場したお客様に向けて飼育スタッフの生解説により絶滅の危機にあるコツメカワウソの現状をお伝えすることで、SDGsのゴールの一つである「陸の豊かさも守ろう」への関心を深めていただくきっかけづくりも行いました。
サンシャイン水族館では、今後も生き物たちの魅力を最大限引き出し、お客様に「ココロ動かす、発見」と学びを提供してまいります。
◆愛称決定までのプロセス
※愛称決定の様子は下記動画にてご覧いただけます
◆愛称決定の方法について
あらかじめ3つの愛称候補におみくじの色を割り当てておき、出てきたおみくじの色で愛称を決めました。
今回使用したおみくじは、飼育スタッフお手製のフィーダー(※)を改良したものです。普段からエサを食べるために利用しているフィーダーを使用することで、カワウソたちの普段の行動を活かした方法でおみくじを引いてもらえるように工夫しました。
愛称決定会ではコツメカワウソたちがおみくじに群がって飛びつく様子も見られました。
●フィーダーの説明動画
◆コツメカワウソの赤ちゃん3兄弟について
生まれてすぐは体の大きさに少し差がありましたが、生後3ヶ月を過ぎ3頭とも1.2〜1.3kgまで成長しました。
現在はニジマスやドジョウなどの魚類、エビなどの甲殻類をそれぞれ1日に約200g食べています。最近では親と一緒に展示エリアを走り回ったり、深いプールで泳ぐ姿も見られるようになってきました。
父親のラジャが巣作りのためにワラを集める姿を見て、仔がワラを咥えて一緒に運んでいる様子もあり、飼育スタッフも初めて見るような面白い行動を、日々発見しています。展示面に出てくることが増え少しずつお客様にも見ていただける機会が増えてきたので、カワウソたちの行動に注目して観察してみてください。
●赤ちゃんの成長の様子はXで随時配信中!
◆飼育スタッフのコメント
飼育スタッフから安定してエサを受け取るようになり、この2週間で食べる量も約2倍に増えました。プールで遊ぶ時間も長くなり、深く潜ったり水の中で追いかけっこしたりする様子も見られ、それぞれの性格や表情にも違いが出てきました。今はまだ誰かと一緒に行動することが多いですが、「やりたいこと・遊びたいことができる環境」を整え、3兄弟の行動をたくさん引き出していきたいと思っています。
愛称の決定にあたり、皆様の投票で6つから3つの候補に絞り、そこから最終的にはカワウソたち自身に選んでもらうという新しい方法で無事に素敵な愛称に決まりました。
愛称が決定したことでさらに親しみを持っていただけるのではないかと思っておりますので、ぜひ「ここ・なっつ・みるく」に会いに来てくださいね!
◆知ってほしい コツメカワウソを取り巻く環境
コツメカワウソの野生での個体数は、過去30年間で、少なくとも30%減少したと推定されています。その理由として人間の営みの影響を受け生息地の環境が変化したり、その可愛らしさゆえにペットなどの愛玩動物として販売することを目的に密輸されたりすることなどで、その数を減らしていきました。当時、日本は最大の密輸先とされ、その密輸では生まれたてのカワウソが劣悪な環境の中で運び込まれ、大半は輸送中に死んでしまうこともありました。
こうした事態を受け、2019年にはワシントン条約の附属書Ⅰに分類され、学術研究を目的とした取引以外は原則禁止となりました。
◆サンシャイン水族館での取り組み
◎コツメカワウソの「かわいい」のその先を伝える、展示へのこだわり
コツメカワウソは、確かに容姿、動き、仕草などが非常にかわいらしい生き物です。しかしながら、カニの甲羅や魚の骨を
噛み砕く強力な顎と鋭い歯を持ち、他に例えようのない独特で強烈な体臭を放ちます。そんなコツメカワウソの知られざる一面をお伝えするために、現在展示面には「カワウソがビリビリにしたユニフォーム」を展示しています。また「世界カワウソの日」のイベントを通じて、さまざまな角度からコツメカワウソを知っていただけるよう工夫しています。
そして、出産のたびに母獣と父獣が協力して仔育てをする姿が観察されました。出産から育仔についても動画や画像などを随時SNS等で発信し、よりコツメカワウソの種としての不思議さ、面白さなどに触れていただく機会を増やしています。
動物園や水族館でよく飼育されている一方で、自然界でのコツメカワウソは数を減らしており、実は絶滅危惧種になってしまっています。
これらの情報は「かわいい」の裏側に隠れてしまいがちです。しかし、「かわいい」のその先を展示やイベントなどで伝えることで、少しずつでもカワウソを取り巻く環境が良い方向に変わっていくことを望んでいます。
カワウソの体臭を体感できる「クンクンBOX」や、歯の鋭さがわかる「ビリビリユニフォーム」の展示はスタッフの創意工夫で誕生しました
https://co.sunshinecity.co.jp/archives/007/202405/d0c8831e599de3a0f4b17764b7e4a2a5.pdf
◎カワウソの保護団体「日本アジアカワウソ保全協会」への寄付
2021年よりサンシャイン水族館では、“世界カワウソの日”(毎年5月の最終水曜日)に合わせて、動物や自然環境に関する保全教育プログラムを全国各地で行う団体「ShoeZ(シューズ)」と共にエコグッズの販売やカワウソについて学ぶ
イベントを実施しており、そこで得られた収益の一部をShoeZ を通して「日本アジアカワウソ保全協会」に寄付しています。
本年は約37万円の支援を行い、カワウソの保全・調査に使用される予定です。
●過去の支援実績・・・2022年:約30万円、2023年:約40万円
https://co.sunshinecity.co.jp/archives/007/202306/2a572ff05ce42f194fbdd4100f6b55e2.pdf
◆「サンシャイン水族館 SDGs Week」を9月25日(水)まで開催中!
ロッテ「固有種のマーチ」プロジェクトとのコラボ企画や限定探検ガイドツアーなど、サンシャイン水族館でSDGsを考える
ことのできる10日間! 詳細は下記のニュースリリースをご参照ください。
https://co.sunshinecity.co.jp/archives/007/202408/ca87d97256dfb19f5b795f178db86ab4.pdf
※状況により、内容・スケジュールが変更・中止となる場合がございます。
■サンシャイン水族館(通常営業) 概要■
所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
営業時間:【~9月30日】9:30~18:00、【10月1日~】10:00~18:00
※最終入場は終了1時間前 ※変更の場合あり
入場料:大人(高校生以上)2,600円~、こども(小・中学生)1,300円~、幼児(4才以上)800円~ ※時期や特別営業時等により変動します
問合せ先:サンシャイン水族館 03-3989-3466 https://sunshinecity.jp/aquarium/
※土・日・祝日および特定日は、日時指定チケットの購入または日時指定WEB整理券の取得が必要です。
詳しくは、水族館 ウェブサイトをご確認ください。