皆さんはペンギンとカワウソをどう思いますか?両者ともその愛らしい見た目から「可愛い」と思う方もいるかもしれませんが、ペンギンとカワウソが実は野生では絶滅危惧種になっていることはご存じでしょうか?

「可愛い」だけではなく、ペンギンとカワウソの生態を知りながら、その数が減って絶滅危惧種になった背景などを学べるイベント「世界ペンギン・カワウソの日 2025 in サンシャイン水族館」が開催されています。

「世界ペンギン・カワウソの日 2025 in サンシャイン水族館」概要

開催期間:2025/04/11(金)~2025/06/01(日)
開催時間:世界ペンギンの日:4/11(金)~4/27(日)/世界カワウソの日+(世界アシカの日):5/16(金)~6/1(日)
※営業時間は水族館営業時間に準じます
※4/28(月)~5/15(木)はイベント期間ではありませんが、展示を縮小した形で展開します

開催場所:サンシャイン水族館

サンシャイン水族館で見られる「ケープペンギン」と「コツメカワウソ」は種類の中では非常に絶滅に近いペンギンとカワウソだった

サンシャイン水族館で展示されている「ケープペンギン」と「コツメカワウソ」ですが、実はレッドリストの中ではペンギンの中では「ケープペンギン」、カワウソの中では「コツメカワウソ」がそれぞれ仲間の中でも絶滅に近いとされている種類なのです。

サンシャイン水族館ファン歴6年の私も、まさか見慣れたケープペンギンとコツメカワウソが最も絶滅に近いと知って衝撃を受けました。

水族館では、世界ペンギンの日の展示を開催中

サンシャイン水族館の屋外エリア マリンガーデンでは、世界ペンギンの日に合わせた展示が行われております。
パネルで解説を見るだけではなく、体験型の展示もあります。

実はケープペンギンは1年に1度全身の羽が生え換わる「換羽」を行っており、生え換わるまでに抜ける羽の量は…1.5Lのペットボトル3本分ほど。

こちらの展示では、装置で羽を舞わせて観察や、顕微鏡で拡大された羽の様子も見ることが出来ます。
ちなみにケープペンギン達に「羽が抜ける時はここに来てください」などの要望が通じる訳もないので、換羽の時期は展示の様々なところに抜けた羽があるので、通常よりも掃除に時間がかかるそうです。

しかし換羽はペンギンにとっての大事な成長で、特に初めての換羽は亜成鳥と呼ばれるグレーの模様から、大人と同じ白黒模様に羽が生え変わります。

こちらは昨年5月に誕生したケープペンギンの「ぽてと」です。
この亜成鳥姿が見られるのは換羽を迎えるまでの残り僅かな期間です。ぜひ「草原のペンギン」では、ぽてとに注目です。

「天空のペンギン」では、野生のケープペンギンの巣を再現した展示も

サンシャイン水族館といえばでイメージされる「天空のペンギン」では、野生のケープペンギンの巣を再現した展示や卵、ヒナ、大人の重さを体験できるコーナーもあり、見るだけではなく体験することが出来ます。

一足先に体験!5月16日から始まる「世界カワウソの日+(世界アシカの日)」の展示

会期の後半の5月16日からは「世界カワウソの日+(世界アシカの日)」が始まります。

昨年人気だった体験コーナー『クンクンBOX』や、実際にカワウソが作った巣をそのまま持ってきたものも展示されます。
今回は特別にカワウソの臭いが体験できる『クンクンBOX』を体験しました!

こちらのボックスには、コツメカワウソが体をこすりつけたタオルが入っていて、どんなニオイなのか、嗅ぐことが出来ます。
この日は「カワウソたちの水辺」で暮らすラジャ、ここ、なっつの父子3頭の使用したタオルです。
特にラジャは過去にサンシャイン水族館より配信された「いきものディスカバリー通信」にて、ニオイレベル最強と紹介された個体です。そこにここ、なっつの2頭の匂いも加わるとなかなか強烈なニオイに…!。
ぜひ皆さんも5月16日から始まった際に嗅いでみて下さい。

コツメカワウソ、ケープペンギン担当の與倉さんに、イベントや担当する生き物たちについて聞いてみました!

今回のイベント「世界ペンギン・カワウソの日 2025 in サンシャイン水族館」を担当の與倉さんにイベントや飼育を担当するケープペンギン、コツメカワウソについて聞いてみました。

Q.「世界ペンギン・カワウソの日 2025 in サンシャイン水族館」の展示に、昨年まではなかった新しいものが多いですが、これはどなたのアイディアですか?

【與倉さん】
ペンギンチーム、カワウソチーム、イベント担当者など様々な方のアイディアです。
「まずはペンギンとカワウソについてもっと知ってもらうのに、どうしたらいいか」と考えた時に、パネルに文章で説明するのももちろん読んで楽しんでいただけますが、それだけでなくこういった展示で「押す」「足で踏む」「持ってみる」「ニオイで嗅いでみる」といった、体のアクションを使ったコンテンツにすることで、記憶や体現に残りやすいかと思い、昨年よりグレードアップした展示になりました。

Q.ケープペンギンの「ぽてと」の換羽はそろそろですか?

【與倉さん】
「ぽてと」は昨年5月に生まれたので、あと2ヶ月以内くらいには換羽が始まるかと思います。

Q.(カワウソについて)今展示で会える「ラジャ」「ここ」「なっつ」について、與倉さんから紹介をお願いします

【與倉さん】
父親の「ラジャ」は非常にマメで子育て上手なカワウソです。
ペアのマハロが仔の世話をしている時はラジャがマハロにエサを運んだり、巣の材料集めを行っていました。
仔が成長して目が開き始めると、外に出たがる仔を必死に咥えては巣に戻し、また出て行ったら咥えて巣に戻しを繰り返すのもラジャです。

息子の「ここ」と「なっつ」は元気いっぱい。気になったらなんでも噛んでみるチャレンジ精神のある子です。
こことなっつには生まれた時から色んな刺激に触れさせてあげたいと思い、子どもの頃から色んなものを噛んだり、ニオイを嗅いだりさせていました。
朝、色んなところにタオルや噛んで遊ぶものを設置して、午後に見に行くとしっちゃかめっちゃかにされていることもあります。

Q.「ここ」と「なっつ」は兄弟なのでとてもそっくりですが、見分けるポイントはありますか?

【與倉さん】
鼻です。「ここ」は全部茶色で、「なっつ」は上半分が茶色、下半分がピンクです。
あとはここの方が目や顔が全体的に大きいので、顔が小さいのがなっつ、大きいのがここで、大きさを見た後に鼻をチェックしてもらうとわかるかなと思います。

Q.「世界ペンギン・カワウソの日 2025 in サンシャイン水族館」のイベントに来られる方に向けて、メッセージをお願いします

【與倉さん】
「可愛い」という感想を持たれがちのペンギン・カワウソの展示物や展示そのものを通して、「すごい」や「面白い」といった「可愛い」以外の感想が皆さんから引き出せるように意識しているので、そういった感想を聞けると「よし!」と嬉しくなります。
厳しい面の話もありますが、まずは興味を示して楽しんでいただけたらと思います。

あとがき

新たな試みも加わり、今年も一層パワーアップしたイベント「世界ペンギン・カワウソの日 2025 in サンシャイン水族館」。
ぜひ皆さんも足を運んでみて下さい。

サンシャイン水族館概要

所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
営業時間:10:00~19:00 ※最終入場は終了30分前 ※季節・曜日で変動
入場料:大人(高校生以上)2,600円~、こども(小・中学生)1,300円、幼児(4才以上)800円 
※変更の場合あり
問合せ先:サンシャイン水族館 03-3989-3466 https://sunshinecity.jp/aquarium/
※土・日・祝日及び特定日は、事前予約(日時指定)が必要です。
詳しくは、水族館ウェブサイトをご確認ください。